2017-10-10
「木造をやめた方がいいんじゃないか?」
数年前の住宅雑誌の記事を見てそのように感じた事がありました。
それは外来種の白蟻が広がりつつあり、その対策が難しいという記事でした。
建築基準法では地面から1m以下の白蟻対策をすれば足ります。これは日本の白蟻は土の中に巣をつくり、地面から伝って家に侵入してくるから。日本の白蟻は乾燥が嫌いなので、床下を風通し良くしていれば、ほぼ大丈夫ですが、定期的に床下に潜って薬を撒いておけば更に安心です。
しかし、この記事には外来種の白蟻が広がりつつあるという事が書かれています。その「アメリカカンザイシロアリ」という外来種は日本の白蟻と違って、木材に巣をつくり、乾燥した材木でも生息できるということです。つまり、換気口から屋根裏に侵入して建物全体に被害を及ぼす事がありうるという事です。それならば初めから家全体に白蟻予防の薬を撒けばいいじゃないかと思われるかもしれませんが、従来の白蟻の薬は数年で揮発して効果が無くなってしまいます。すべての壁をはがして、数年おきに材木に薬を塗るという事は現実的な事ではありません。又、発見が非常に難しいと言われています。これまでの白蟻予防ではこの白蟻に狙われた場合、ほぼ防ぎようがありません。幸い羽蟻は飛行距離が数メートルと短く、隣の家が被害にあわないと自分の家にやって来ることがない事だけが唯一の救いです。我々がお世話になっている地域は港町神戸やその近隣。三宮でもアメリカカンザイシロアリの被害は今年だけで4件報告されているようです。これは他人ごとではありません。
ホウ酸処理との出会い
何か良い方法がないものかと探していたところ、ホウ酸処理が良いという事がわかりました。
ホウ酸処理の最大の特長 = 揮発しない
結果
・効果が永続的に持続する
・人に無害
この2つの大きな特長がそろって初めてアメリカカンザイシロアリ対策となります。
アメリカカンザイシロアリの対策をするためには床下から屋根の上まですべての構造材を白蟻予防する必要があります。
従来の薬(農薬系、合成殺虫剤系)では
・家全体が殺虫剤の成分で包まれ、人体に少なからず悪影響を及ぼします。
・揮発するので数年で効果が無くなってしまいます。
アメリカやオーストラリアなど欧米諸国では従来からホウ酸処理が一般的でした。
しかし、日本では数年前まで認められていませんでした。
本当かどうかは確認できていませんが、ホウ酸では効果が無くならないので、数年おきの白蟻予防の仕事が取れなくなるから、業界が反対していたという事を聞いたことがあります。
そういう事なので、近畿圏でもホウ酸処理ができる業者はほんの数社しかない状態です。
コストは少しだけ上がります。しかし、数年ごとの白蟻予防工事が不要という事であれば、
屋根までホウ酸を撒いたとしても、従来の薬よりも格段に安くなります。
という訳で、竹田工務店(株)は新築時のホウ酸を屋根まで行う全棟処理をお勧めしています。家で最も重要な事は構造ですので、万が一の可能性しかなくても妥協できないところではないかと思っています。
既存の家でも効果が無くならず人体に無害なのでホウ酸処理をお勧めします。
という訳で、新築のホウ酸処理の工事の様子を紹介します。
人体に無害なので半袖で頭からホウ酸をかぶっても問題がない事が工事の様子からでもわかると思います。
次の工程のブログはこちら→ 外壁の工事 ~外壁の工事(明石市木の家建替新築工事)~
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