2021-12-11
家づくりについて安心・安全の要となる構造について書かせて頂きます。
耐震等級で最高等級の耐震等級3としています。
壁量計算をすると構造計算をしなくても、耐震等級3の申請は出せますが、壁量検査は根拠に乏しく合理的な構造になっているか怪しいところがあるので、ここでは許容応力度計算(構造計算)をして、耐震等級3としています。
構造計算をする事により、合理的で信頼できる構造計画ができます。しかしながら、昨今、性能を高めるため、壁だらけの窓の少ない閉鎖的な建物を目立ちます。
耐震は大地震という非日常の時だけ発揮されるものです。日常的には開放的で心地良い風や暖かい風が入り、明るく、お庭の緑が見える家としたいものです。そうすれば大きな窓が必要となりますが、そうするためには構造計算をしていると安心です。下は完成後の写真です。大きな窓をとっても耐震等級3にできます。
耐震壁として今回(新築施工例 大きな吹抜がある大屋根の家(神戸市西区))はモイスという面材を使っています。モイスは壁倍率3.8倍の認定があり、他の面材よりも高い耐震性能があります。そのため、壁を減らし、開放的な間取りとしても耐震等級3としやすい面材となります。下の完成写真のような広い吹抜に大開口の窓という空間が実現できます。
モイスは自然由来の材料であるため廃材も環境負荷のかからない材料となっています。
また、壁の湿気が抜けやすい面材となっています。一般的によく使われている構造用合板とか、OSBは木と接着剤の固まりなので、湿気はほとんど抜けなく、壁の中を腐らせてしまいます。
構造用合板とOSBとは以下の写真の材料です。
構造用合板
OSB
壁の中の湿気が抜けないと下の写真のようにボロボロになってしまいます。
壁の中ですから、知らず知らずのうちに腐ってしまい、気がつくと手遅れという状況になりかねません。壁の中の湿気対策は必須です。こうならない事が、弊社が提唱する「家の健康」の重要な部分となります。新築の時にいくら耐震等級3で設計されて家でも、こうなってしまえば耐震性能はありません。
しかし、耐震等級3であれば安心という訳ではありません。熊本の地震を思い出してみて下さい。繰り返しの大地震で耐震等級3の新築が全壊している事例がありました。耐震とは家を固める手法ですので、弱みとして変形に弱いところがあります。地震によって少し家が変形するとダメージを受けて、地震前の耐震性能はもはやない状態となっています。
そこで、家に地震の負荷がかかりにくいよう、制震装置を付加して繰り返しの地震に対応できるようにしています。
今回はボウシンを採用しました。
ボウシンは他の制震装置に比べ、小さいので、窓の上にもつけられるので、プランに制約が少ない優れた制震装置です。工事も簡単です。
上の写真の上の方に付いているバネみたいな金物が制震装置です。白い壁はモイスという耐震に必要な壁。更に斜めの木は筋交いという耐震のための材木です。
下は検査機関による中間検査という主に構造の検査をうけています。
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