2016-03-04
周平です。
竹田工務店(株)では仕事で使えない材木やその他材料の切れ端を地域の人に使ってもらうため作業場の前に置いています。
小さい角材は子供の為の積み木になるかもしれません。夏休みの工作にも使えるでしょう。
フローリングの切れ端はちょっとした台にも使えます。日曜大工の材料にもなります。
只今、新築の手刻み加工をしていますので、桧の柱の切れ端がたくさん余ります。それを作業場の前に積んでみました。翌日になると全部なくなっていました。
リフォーム現場で解体した材木でも釘やビスをとっておいて使いやすい長さに切って、割っておけば焚火に使う事ができます。それを地域の人が持って行きやすいように土嚢袋に詰めて積んでおきます。私もキャンプが趣味ですが、寒い季節に行った際、暖を取るためにこの薪が重宝しました。毎年、自治会の餅つき大会にも焚火の薪として無償で提供しています。
これら切れ端は昔、作業場の敷地内で焼却処分していました。昨今敷地内で焼却する事は消防上許されませんので、産廃業者にゴミとして処分していました。これが結構な費用になります。直感的にもったいない、まだ使えそうだと感じました。かといって、工務店では使えません。ならば、一度作業場の前に置いてみようと始めてみました。最初のうちは余りなくなる事はありませんでしたが、少しずつ地域にも認知されるようになり、最近では何か良いものがないか楽しみにされる方もいらっしゃるようです。
「この木持って行ってもええか?」
「ええで何ぼでも持っていきや。わしらも助かるねん」
地域住民と作業場で働いている大工の会話です。大工と地域の人とコミュニケーションが取れています。もちつもたれつです。我々は地域に根差し、地域に愛される工務店を目指しています。このリサイクルも一つの地域貢献になっていると思います。
毎朝、大工より早く作業場に来て、シャッターを開け、地域の方が使えるかもしれない切れ端を作業場の前に置きながら、大工を迎えます。会社に住まいがある私にとっては少し離れている作業場がちょうど良い通勤になって朝のリズムがつくれます。
「これは本当にゴミだろうか?いや、きっとまだ使える。必要とする方がいるはずだ」
と、毎日思案して、少しだけ手を入れて、少しでもゴミをゴミではない資源や材料に戻し、環境貢献、地域貢献に努めています。この日本人的感覚の「もったいない」という精神が環境貢献につながるのではないかと思います。
材木のリサイクルは正直言って経費削減から始めたものではありますが、それが環境貢献、地域貢献となり、地域の方に木に触れて頂いて、地域に認知される事により、広告・営業の効果が出ています。大げさかもしれませんが、一石五鳥の効果があります。こういった小さなことが積み重なって大事ができるのではないかと思います。作業場に寄った際、「今日ももらって頂いた、お役に立つ事ができたな」と置いていた材木の切れ端が減っていると、少し嬉しくなります。材木のリサイクル今後も続けていきます。