2019-04-15
プチ田舎暮らしをする物書きのための平屋の地鎮祭を行いました。
お施主様は大阪に住む作家。プチ田舎暮らしというコンセプトで土地を探されていました。ほうぼう探された結果、明石市魚住のこの土地に決められ、数社を検討され、弊社にて設計施工させて頂く事になりました。電化製品や機械があまりお好みでなく、家も暗めにして欲しいというご要望。私が谷崎潤一郎の陰翳礼讃のような家にしたいのですかと質問したところ強く共感されました。陰影礼讃は暗く質素であるが豊かである日本のすまいの良さを谷崎潤一郎の世界観で書かれた代表作です。明るく便利な現代の価値観とは全く逆の家です。私もこの本を読んでなるほどと当時思いました。明るく便利である事が逆に良く無くなる事もあるものだと家づくりの深さを感じた記憶があります。価値観が大きく変わるかもしれませんので、是非皆さんも読んでみてください。
さて、地鎮祭とは、その土地の神様を祀り、工事の無事進行・完了と土地・建造物が末長く安全堅固であることを祈願するために、おこなわれる祭りです。
この日は雨となりました。雨でも問題なく祭事が行えるよう、屋根を設営して行いました。
今回の地鎮祭は明石の岩屋神社にして頂きました。
四方祓いの儀です。土地の四方を祓い清めます。
地鎮の儀(じちんのぎ)で、刈初の儀(かりぞめのぎ)、穿初の儀(うがちぞめのぎ)、掘初の儀(ほりぞめのぎ)を行います。
刈初の儀です。設計者の私が草をつかみエイ・エイ・エイと掛け声と共に斎鎌(いみかま)で草を刈ります。
穿初の儀です。施主が斎鍬(いみくわ)でエイ・エイ・エイと掛け声と共に盛砂に鍬を入れ崩していきます。
盛砂に鎮物(しずめもの)を置きます。鎮物とは地霊を鎮めるために地中に埋めるものです。
掘初の儀(ほりぞめのぎ)です。施工者である弊社社長がエイ・エイ・エイと掛け声と共に鎮物を埋めます。
玉串奉奠(たまぐしほうてん)です。出席者全員が玉串をお供えし、二礼二拍手一礼します。
乾杯です。
施主に神酒で土地の四方と盛砂を清めて頂きます。
無事に地鎮祭が終了しました。
地鎮祭が終わるといよいよ着工となります。
今回も気を引き締めて安全に工事を進めてまいります。