2018-07-07
「建て替えか全面改修で一度相談にのって欲しい。とにかく雨漏りがひどい」
そういったご依頼でご相談を承りました。
下の写真は工事前の台所ですが、雨漏りがひどいという事です。
台所の上はベランダとなっていました。土間が割れて劣化が進んでいる状態でした。土間の劣化が雨漏りの原因となっています。
ベランダの下の台所の庇は中の木が腐っており、落ちそうな状態となっています。上はベランダの土間の跳ね出し部分が見えていますが、劣化で剥落しています。どちらも雨漏りが進んで劣化が進んだものと思われます。
建物は前面の道路から細いｱﾌﾟﾛｰﾁ部分を通った奥まったところに建っています。
下の写真奥が今回の現場です。
下の写真は２階のベランダからｱﾌﾟﾛｰﾁ部分を見た工事前の状況です。
道路と接している部分の長さは1.8ｍしかありません。建築基準法では建築物を新築する場合、敷地が道路と２ｍ以上接している必要がありますので、この時点でまず建て替える事はできません。よって、全面改修にてリノベーションする方向性で打合せしました。
現地調査をしたところ、とにかく水廻りが狭い。
台所の間口は1.7ｍ程度。これを場所を変えて一般的なサイズの2.55ｍの対面のシステムキッチンにします。
キッチンは下の写真の場所に移動します。対面キッチンの向こうにはリビングができます。現況の居間には窓がありますが隣家が近く暗い部屋となっていました。リビングはこの土地で最も日当たりの良い場所に移動します。家族の団欒の場として家族の間という室名にしています。
上の写真左の壁が南東側となり明るく快適な面となっていますが、窓がありませんでした。こちらに大きく窓をとり、明るく快適なリビングにします。下の写真はリビングの南東面の工事前の外観です。最近マンションの駐車場になったので広く明るい面になります。工事前は全く窓がありませんが、こちらに窓を新設します。
下は工事前の浴室の写真です。間口92cm奥行1.6ｍを間仕切り移動して1.6ｍ×1.6mのシステムバスにして広げます。
脱衣は床が腐ってふわふわしています。1帖のスペースしかありませんが、そこに洗濯機も置かれています。この家には洗面がありませんでした。こちらを倍の2帖のスペースにして洗面化粧台を置けるようにします。
便所は和便器に洋便器のカバーをかぶせたものでした。スペースは半帖しかありませんでした。これを倍の１帖のスペースに広げ、洋便器とします。
階段が短く急で危険な状況でした。階段の上のホールは奥行66ｃｍと狭くこれも危険です。場所を変えてゆったりした階段に改修します。
計3帖程の増築をします。4.5帖までの増築であれば届け出なしで工事可能です。
全ての場所が倍に広がっているのに3帖の増築で入るか不思議に思われるかもしれません。工事前と計画の間取りが全く変わりますので以下紹介します。
下は工事前の間取りです。
計画の間取りです。
今後、工事の様子を随時紹介しますので、ご期待下さい。
次の工程のブログはこちら→解体～補強（解体から腐朽部の補強まで）
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